私がバリーボックスを使い続ける理由
ついにBarryvox S2とBarryvox 2が販売されました。
じつに7年ぶりのフルモデルチェンジです。
そんなBarryvox S2を私が使い続ける理由を語りたいと思います。
※詳細なデータなどについては公式ページなどをじっくり見ていただいた方が良いでしょう。
https://www.mammut.jp/items/2620-00380
「薄く」、「軽く」なりました。
これとっても重要なポイントです。
ビーコンって身に着ける道具です。自分たちが雪崩に遭遇するリスクが揃う条件ならば全員身に着けるべきです。その条件とは以下の3つが揃う時です。
- 雪崩が起こりうる地形
- 雪崩が起こりうる不安定な積雪
- その条件下に自分がいること
どれか1つでも欠けていれば自分が雪崩に遭うリスクはないのでビーコンも身につけなくて良いでしょう。でも、バックカントリーではほぼ確実に3つの条件が揃います。そう、常にビーコンは身に着ける道具となるのです。そのため少しでも薄く軽い機体が望ましい。今回のフルモデルチェンジでここを実現してくれたのは素晴らしい!私の冬はパジャマからウェアーに着替えることが多い、そしてウェアーのパンツにビーコンは付けたままって感じです。ずっと身に着ける道具だからこそ「薄く」、「軽く」をとても実感します。同時に形も大事です。Barryvoxはどこにも出っ張りや引っ掛かりがないのです。すっぽりポケットに収まります。出し入れがしやすい。すぐに出してすぐに使えるシンプルな形状。これとても大事です。そして、捜索の時、トレーニングの時に実感することですが、余計な機能や形状は邪魔に感じます。そのひと手間いらないんだけどなと思ってしまいます。グローブしていても操作しやすい設計と配置もさすがの一言です。
MIP液晶ディスプレイはとても見やすいです。雪崩の現場では、手にはグローブをしているのと同じように、目にはサングラスやゴーグルをしていることでしょう。偏光レンズでも見やすく、晴天時荒天時関係なく見やすい画面を提供してくれるから安心できます。
数字も矢印も大きく表示されます。慣れてくると矢印はあまり気にしなく見なくなってきますが、初めのうちはとても分かりやすいですね。埋没者に近づいているのが直感で分かりやすい表示です。。
捜索可能範囲が広い。これもBarryvoxを使い続ける理由の1つです。各メーカー、各機体で公表する数字(Barryvoxは70m)がありますが、実際に感覚で自分のビーコンがどのくらい反応するのかを知ることが大事です。例えば見通しの良い雪原で限界までどのくらい離れるのかをやってみてください。言われていた数字とは違った結果となるかもしれません。大事なのは自分のビーコンがどのくらい反応するのかを体感しておくことです。できれば何度でも何度でも体感して自分のビーコンを信じられるようになっておくこと。
シンプルで大きな音。これもさらに分かりやすくなっています。素晴らしい!ビーコンの基本は埋没者に近づくほど大きな音となる。これはどんなビーコンでも一緒のはずですが、Barryvoxの音は特に分かりやすいと思っています。伝播曲線に乗っているときの明確な音の違い、大音量のスピーカーは圧倒的に分かりやすい。さらに今回ボイスガイダンス機能まで搭載されたのだから凄いことです。※ボイスガイダンスについては別投稿で解説します。
ビーコンに慣れてくると、画面を見る回数、時間が減り、より音で聞き分けるようになってきます。そして目は現場を見ることに費やすのです。
基本性能がこんなに秀逸なビーコンは、Barryvoxだけだと思っています。雪が吹き荒れるような過酷な現場で、少しでも早く雪の下のどこにいるのか探し当てる。それがビーコンです。まずは、シンプルで使いやすいことが最も大事なのです。そして私がBarryvoxを使い続ける最たる理由なのです。
他にもBarryvoxについて紹介したいことはたくさんあります。ボイスガイダンス、電磁干渉、電池2個、スマートフォン接続、アバランチレスキュートレーニングについてなどなど。それはまた別の機会にご紹介したいと思います。
以上
宝利 誠政 ガイドネーム:とも
ワンドロップ 代表
ビーコンを使う機会が多いのはなんで
・バックカントリーガイド
・スノートレッキングガイド
・日本雪崩ネットワーク プロフェッショナルメンバー
・日本雪崩ネットワーク雪崩講師
・マムートアスリート
・ビーコンが好きだから